◆◆ノーベル賞のおはなし◆◆

 2002年12月10日スウェーデン・ストックホルムのコンサートホールにて、日本人の小柴昌俊教授(東京大学名誉教授)と田中耕一氏(島津製作所)がノーベル賞を受賞しました。
 各々、小柴名誉教授は素粒子ニュートリノの観測により宇宙線物理学の開拓により物理学賞を、田中さんは生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発により化学賞を受賞しました。しかし、ノーベル賞とはどういうものか、あまりご存知ない方もまだ多いのではないでしょうか?
ノーベル賞には現在、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞の6つの賞があります。

今までの受賞者には・・・
物理賞 :アルバート・アインシュタイン(第21回/1921年)
化学賞 :マリー・キュリー(第11回/1911年)
生理学・医学賞 :アレクサンダー・フレイミング(第42回/1945年)
平和賞 :マザー・テレサ(第76回/1979年)
文学賞 :アーネスト・ヘミングウェイ(第51回/1954年)
などがいます。

日本人の受賞者は1949年の湯川博士の物理学賞受賞(中間子の存在を予言)にはじまり、現在までに12名となっています。
日本人受賞者
物理学賞
化学賞
生理学・医学賞
平和賞
文学賞
経済学賞
1949年
湯川 秀樹
博士
1965年
朝永 振一郎
博士
1968年
川端 康成
1973年
江崎 玲於奈
博士
1974年
佐藤 栄作
首相
1981年
福井 謙一
博士
1987年
利根川 進
博士
1994年
大江 健三郎
2000年
白川 英樹
博士
2001年
野依 良治
博士
2002年
小柴 昌俊
名誉教授
田中 耕一


 さて、ノーベル賞はどうやってできた賞なのでしょうか?
ノーベル賞は、スウェーデン人「アルフレッド・ベルナルド・ノーベル」の遺言によって、創設されましたが、この賞ができた背景には、スウェーデンの国土が関係しているのです。
 

みなさんは、スウェーデン鋼というものをご存知でしょうか?
スウェーデン鋼は非常に硬いことで有名で、頑丈でなければならない部分(削岩ドリル、ショベルカーのショベルなどなど)にはこのスウェーデン鋼が用いられます。スウェーデンの自動車メーカー「ボルボ」はこのスウェーデン鋼を利用しているため、丈夫であると言われています。
このスウェーデン鋼、これは北欧スウェーデンの大地が育んだものですが、当然地面は硬いはずです。
特に火山灰の堆積が少ない北欧は、いざ工事をしようとすると、すぐに硬い岩盤にぶち当たります。
しかし、スウェーデンが発展を遂げるためには、この岩盤を制しなければならないのです。

▲北欧では町のいたるところで岩盤が顔をのぞかせる(写真はフィンランドにてタクシーの車内から撮ったもの)

そこで、登場したのがノーベルでした。
ノーベルはスウェーデンのインフラ整備の工事の効率を飛躍的に向上させる、
ダイナマイトを発明するのです。
このノーベルの大発明が基で、スウェーデンは大躍進を遂げてゆきました。

また、ノーベルはダイナマイトに引き続き ゼラチンダイナマイト、コルダイトという強力な爆薬を次々と発明して生産し、また一方では油田を経営したりして巨万の富を得ました。彼は発明だけでなく、巧みな経営術の持ち主でもあったのです。

そして、ノーベルはその死に際して遺言状を遺しました。

“遺産を換金し基金にして、その利子を人類のためにもっとも貢献した人に賞として与えること”
・・・その遺言により、物理学賞・化学賞・生理学医学賞、平和賞、文学賞が設けられ、1901年からノーベル賞がスタートしました。また、1969年、新たに経済学賞が設立され、現在では6つの分野になっています。ノーベル賞は故人に贈られることはなく、一番最初に発見した人物に贈られる決まりになっています。科学系の分野ではチームによる研究が一般的ですが、この場合はチームの代表者に贈られるようです。
また、物理学賞・化学賞・生理学医学賞・文学賞・経済学賞はスウェーデンで、平和賞のみが
ノルウェーで受賞されます。それはノーベルの遺言に「平和賞はノルウェーの国会により任命された委員会によって決定される」とあるからだそうです。
なぜ平和賞だけがノルウェーで表彰されるのかは判りませんが、当時のスウェーデンとノルウェーは1814年以来同盟関係にあり 共にスウェーデン国王を戴いていました。しかし、19世紀後半からノルウェーの独立機運が高まっていき、この時期の国際紛争を解決しようとするノルウェー国会にノーベルが敬意を表したとも、ノルウェー×スウェーデンの緊張関係の緩和のためとも考えられています。

ところで、ノーベル賞の副賞は何か、知っていますか??
ノーベル賞の賞金は年々上がっており、今年は約1000万スウェーデン・クローネ。日本円に換算して・・・

約1億3000万円でした。
今年の化学賞では、ビュートリッヒ氏が半分、田中氏とフェン氏が4分の1ずつを、
物理学賞ではジャコーニ氏が半分、小柴氏、デービス氏が4分の1ずつ贈られたということです。
ちなみに、賞金は1980年から10倍になっているそうです。

 また副賞として、当SPCで取り扱っているブランドの スウェーデン・エカ社 のナイフが贈られていたこともあるんですよ。→

エカ