◆◆アウトドアでは夜も楽しい (2) 〜2004年5月◆◆

 北欧で天文現象といえばなんといってもオーロラです。 そのオーロラについて、簡単にご案内します。

オーロラについて

オーロラは日本でも、北海道などで観察できることがありますが、「オーロラを見に行く」といえば北欧か北米が連想されます。

【 オーロラとは 】
オーロラは空に現れる光です。高エネルギー電子が上層大気中の原子や分子にぶつかった時に発光し、それがオーロラとして見られるのです。いってみれば稲妻と同様の現象で、空中での強烈な放電現象によって生み出された高エネルギー電子が引き起こすものです。しかしオーロラの放電現象は稲妻の放電現象よりももっと強力なものです。

 オーロラの色は、上層大気中の原子や分子の種類によって異なります。酸素は緑と赤の光を発したり、窒素はピンクがかった色を発したりといった具合に、構成している物質の種類によって、見える色はさまざまです。オーロラは一連の高エネルギー電子流が上層大気中の原子や分子にぶつかった時に見られます。その電子流が動くと、オーロラも動きます。

【 オーロラが見られる場所 】
オーロラはスカンジナビアの北端、アイスランド、アラスカ中央部、カナダのグレート・スレーブ湖(イエローナイフ)、グリーンランドの南端を結ぶ地帯で一番よく見られます。オーロラが見られる地帯を帯のように色づけした地図をご覧になったことのある方も多いのではないでしょうか。  またオーロラは南半球でも見られます。南半球のオーロラは「南極光」と呼ばれます。北半球のオーロラ「北極光」をちょうど鏡に写したように見られます。 オーロラは雲よりずっと高度の高い、地上100km以上のところで起こります。空の晴れ渡った寒い夜には地上からオーロラがよく見えますが、暖かい夜は空が雲でおおわれていることが多いため、オーロラは雲に隠れて見えません。

宇宙飛行士はスペース・シャトルからオーロラを見ることができます。スペース・シャトルはちょうどオーロラが現れる高度を飛行するからです。オーロラを通り抜けて飛ぶのは本当にすばらしいそうです。

【 オーロラの性質 】
技術的には、地上からはオーロラの音は聞こえないはずです。オーロラの一番下の部分でも地上から100kmも上空で、そのあたりの大気は非常に薄いため音波を送ることができないからです。しかし、活動の活発なオーロラに伴う、シューとかパチパチという音が聞こえたという報告が後を絶ちません。また、オーロラの音を記録したというデンマークとフィンランドのグループもあります。オーロラの音の識別についてはさまざまな理論があります。

【 オーロラの影響 】
オーロラはいろいろな故障や害の原因になることがあります。例えばオーロラのせいで無線通信が困難になったり、人工衛星が故障してしまったり、発電所や高圧線に混乱が起き、そのため停電になったりします。オーロラの高エネルギー電子は人間の体に危害を加える恐れがあるので、スペース・シャトルがオーロラを通り抜けて飛ぶ時は、宇宙飛行士はシャトルの外に出ることはできません。 しかし私たちの生活する地球の表面ではその危険性はありません。私たちが生活したり飛行機で飛んだりするのは、大気の一番下層の14kmの部分で、オーロラからは大きく離れています。大気はオーロラと地球表面の間にあって、オーロラとオーロラを生み出す高エネルギー電子の悪影響から生き物を守る役割を果たしているため、放射線や感電のような悪影響はないと言われています。

【 なぜ月にオーロラがないのか 】
オーロラは、磁場を持つ惑星と太陽風との相互作用によってエネルギーを得た放電現象が原因となって起こります(太陽風というのは、太陽表面の大規模な爆発によって宇宙空間に吹き出される荷電粒子の流れのことです)。地球上で見られるようなオーロラが現れるためには、惑星には磁場と大気がなければなりません。ところが、月にはそのどちらもないのです。土星や木星など、大気と磁場のある惑星にはオーロラが見られます。

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